プログラム概要
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学位プログラム長挨拶

学位プログラム長

現代が、変革の時代であることを疑う者は多くないでしょう。とどまることを知らない情報化の波は、産業構造を抜本的に変容させ、また私たちの暮らしを大きく変えました。またグローバル化の進展により、地球全体が複雑に相互依存するシステムが顕在化しています。これらの変化は、私たちを幸福にした面もありますが、多くの新たな問題を生み出しているのは周知の通りです。

さらに、気候変動に代表される環境問題や資源・エネルギー問題の深刻化により、私たちの生きる基盤が大いに揺らいでいます。また言うまでもなく、COVID-19のパンデミックは、私たちの作りあげた文明がいかに脆いものであるかを浮き彫りにしました。それらの危機と呼応するかのように、国家と国家の関係性も変動し、これまで考えられなかったような安全保障上の危機も広がりつつあります。

私たちはすでに、昨日までの常識が通用しなくなるという、激動の時代に投げ込まれているのです。そんな誰もが経験したことのない明日を、たくましく、またしなやかに生き抜いていく上で身につけるべき、真の知力とはいかなるものでしょうか。

このようなアクチュアルな問題意識のもと、2020年4月、本学位プログラムが創設されました。その最大の特徴は、従来のような「学問分野」からではなく、個々の学生が考える「解決すべき課題」から出発する、新しいタイプの大学院修士課程であるという点です。

日々出現する新しい問題群は、これまでの常識を越えるスケール感や構造を持っているものばかりです。となれば、従来からの特定の学問分野だけでは到底歯が立たないでしょう。実際、先ほど触れた情報化、グローバリゼーション、環境問題、パンデミック、新たな安全保障環境などはいずれも、文系・理系の別なくあらゆる知を動員し、本当の意味で学際的に対処していかなければ、問題解決どころか実態の把握すらままならないものばかりです。

総合国際学位プログラムでは、このような複合的で新しい問題に対処できる力を身につけるため、総合大学である千葉大学の強みを活かし、全学の知的リソースを柔軟に活用できるように設計された、新しい教育システムを用意しています。

たとえばそこでは、大学院人文公共学府(人文科学と社会科学)と大学院融合理工学府(理学と工学)が中心となって、がっちりとあなたの学修を支えます。また、自ら課題を発見し、解決に向けた学修計画を自由に組み立てる「セルフ・デザインド・メジャー」の仕組みにより、あなただけのオリジナルな「学び」を設計し、目標に向かって走り出すことができるのです。

本学位プログラムは、あらゆるバックグラウンドを持った学生を歓迎します。本学の全ての学部生はもちろんのこと、他大学や社会人の皆さんも含め、分野横断的な学びや課題解決型の研究に関心のある方は是非、門戸を叩いてみてください。

大学院総合国際学位プログラム
学位プログラム長
神里 達博

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